中国の非・民主化を予想する Red China Democracy Grooves?

中国。
ここのところ、どのマスメディアにも中国のニュースが大きく出ない日はない。ガーディアンやNYタイムス、フランクフルト・アルゲマイネやザ・オーストラリアンまでそうです。

そしておそらく、誰もが関心があり、しかし誰もが明確に書けないのが、

「中国は独裁制を捨て、民主制を取るのだろうか?」

ということでしょう。


結論からあえて大胆に言います。

このままの、一国二制度、共産党による支配で、今後10年a decadeは進むでしょう

政治的な大混乱はないだろう、ということです。経済的な混乱はさておき。


個別に理由を書いていくと、論文のようになってしまうでしょうから、その根拠を要点のみ書きます。


□ この中国共産党の支配、実際には柔軟なもので、「民意」を汲みあげようと必死である。(「インターネットをよく見ています」という胡主席)


□ 中国の状況は、たとえば日本のように、総選挙はあるけれど現実には社会主義的国家とほとんど同じである。


□ 中国の「多文化」のなかで、名目よりも実質を取るという傾向が殷周時代から、といって問題があれば、清朝から続いている。「ねずみを捕るネコがいいネコだ」の一言にしばしば代表される(鄧小平)。


□ 中産階級は中国ではまだまだ育ってきていない。中国の税制から見て、ミドルクラスはきわめて有利なはずなのだが、所得水準はまだまだ低い。


□ 中国全土に広がった天安門事件(1989年)以降、かなりの数の抵抗運動やデモが行なわれているが、それは地方政府に影響を与えるだけで、北京はそのことでバランスを取っている。


□ 日本の政治は世襲制に近いが、中国政府は世襲ではない。ほぼ完全な能力主義である。ここから不満は生まれにくい。中国の政治家が若いのもこれが原因だろう。


□ 富裕層は、地方政府中枢とつながっているので、政治的意向を反映させやすい。


□ このところの上海株の大暴落や、かなりのインフレ(今年2008年は15%程度?)、がワーキングクラスを刺激するだろう。しかし農民人口の割合も高く、彼らは食糧価格の高騰やインフレの恩恵を受ける。


□ 元の切り上げによって、輸出産業が大きな影響を受けることが予想される。しかし依然として「世界の工場」であり続ける。
ただしこの元の切り上げがきつい場合(短期で30%超)は、その限りではない。GDP伸び率の大幅低下や失業が発生する可能性がある。この場合、共産主義社会のなかで「革命」が語られるかもしれない。


□ 北京オリンピックは、文字通り愛国主義を高揚させるだろう。新彊ウイグルやティベットの独立運動はナショナリズムを逆に後押しする。


以上、細かいデータの類は省きました。

参考文献としては、上記に近い見方としてビル・エモットBill Emmottの『ザ・ライヴァルズThe Rivals』(日本語タイトルは、『アジア三国志』)が挙げられます。データも載っていますし、引用文献も多いです。とくに第3章ですね。
(それにしても、この装丁や、タイトルはなんとかならないものでしょうか? きちんとした本なのですが、「お騒がせ本」のように見えてしまう。かえって売れなくなるように思いますが)。

アジア三国志

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