2008年、個人的ベスト!

ちなみに昨年のベストはこちら:
http://extra.at.webry.info/200712/article_2.html


【フィクション】

ジュンパ・ラヒリ、『見知らぬ場所』(新潮クレスト)

見知らぬ場所 (新潮クレスト・ブックス)
新潮社
ジュンパ ラヒリ


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デビューのときから「完成」されている作家というのがまれにいます。彼女がまさにそうでしょう。『停電の夜に』(新潮文庫)を読んだときからその場でファンになってしまいました。基本的に短編作家。


【ノン・フィクション】



21世紀の歴史――未来の人類から見た世界
作品社
ジャック・アタリ


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ジャック・アタリは、ミッテラン政権のころから政界にいながら思想的な著作も書いてきました。出来不出来が激しい人ですが、この本は将来を見事に見通していると思われます。こうなると『22世紀の歴史』も書かれてもいいのではないか、とも思うくらい。


The Black Swan: The Impact of the Highly Improbable
Random House Inc (T)
Nassim Nicholas Taleb


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タレブの本は、まさに21世紀的な本でしょう。意外にデリダの影響も感じられます(たぶん本人は読んでいないでしょうが)。著者も興味深いひとですが、本はもっとおもしろい。読後は世界が違ってみえるという点で。
類書もたくさん出ました。正確には昨年2007年刊行。ランダムハウスより刊行というのも「ブラック・スワン」的。


そのほかでは、神経経済学関係や、国際金融などをよく読みました。新刊にもいいものがあります。また講談社からの『興亡の世界史』は、毎回ハズレなくよく出来ています。一方、小学館の『日本の歴史』(刊行中)は、自分が編集者なら書き直しを求めるようなものが散見されます。



【音楽】

中田ヤスタカさんの一連の作品(meg、capsule、Perfumeへの楽曲提供)。

個人的にはソング・オブ・ザ・イヤーを、『セラミック・ガール』に進呈したい。

それ以外は総じて不調であったように思われます。ライヴはほぼすべて想像の範囲内。オペラやロックも含めて。そういう不作の年なのか、たんに自分が聞き落としているだけなのか、それとももっと中期的な傾向なのか。どうでしょうか。



【展示】

大琳派展(東京国立博物館)。



【舞台芸術】


『春琴』(サイモン・マクバーニー演出、深津絵理主演、世田谷パブリックシアター)。

今年は、とにかくこの作品。流動的な時代、話し言葉と書き言葉というテーマ設定、展開のはやさ、谷崎のSM的世界。
いま思うと、装置もとても優れていたことに気がつかされます。再演が決定しています。



『キル』(野田秀樹、作、演出、広末涼子主演、シアターコクーン)

再演。ダジャレの世界から家族の問題に引っ張り込んだ作品。装置、そしてとくに照明が秀逸。野田秀樹さんはそれ以外にもあまりの活躍ぶりにフォローしきれず。



『タンゲーラ』
分野的にはミュージカル。タンゴの真髄に触れることができる稀有な作品か。こちらも再演が決定しているらしいです。


そのほか歌舞伎(新作を含む)の隆盛はいうまでもないでしょう。



【映画】

コーエン兄弟、『ノー・カントリー』。


ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2008-08-08


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自分が勝手に「パーフェクト・ムービー」と呼んでいる映画があります。脚本、俳優、キャメラ、ショット、照明、装置、監督、すべてがまったく素晴らしく、瑕疵(かし)がない作品のことです。
そしてこの『ノー・カントリー』はあきらかに自分には、パーフェクト・ムービー。またしばらくして観ることになるでしょう。

コーエン兄弟としては『ファーゴ』の延長線上にある作品でしょう。






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