都市の法則 Laws of City

まず再確認しておきましょう。


社会学上で比較的知られているのが、都市がどのように発展するかについてです。とくにその方向。
ある都市は南部か西部、つまり南西方面に新しく発展してゆく傾向がある、というのです。たとえば東京という都市ならば、北や西側の千葉や埼玉方面よりも、神奈川のほうに発展をしてゆく。この傾向です。

他の都市でも同じようなことはあります。ソウルは南へ伸びています(漢南)。上海は中心部がさらに発展しています(浦東Pudong)。バンコクは南というよりはやや東ですね。東南のスクンビット通りなど。ニューヨークは西側のニュージャージー方向。ロンドンは西側。というように多少の例外はありますが、南西へ向かっています。地価も南西側が高くなります。
これは社会学上では知られていると思います。といってもどこで読んだのか想いだせません。(NTT出版のanyシリーズであったかしら)。


これをグローバルに考えるとこんな考え方もあります。
ジャック・アタリ(*注1)によれば、世界の「中心都市」は西回りに動く、というものです。ここで言う中心都市とは市場の秩序がひとつの拠点を「中心都市」と定めて組織されるという意味でアタリは使います(*注2)。

【ブルージュ→ヴェネチア→アントワープ→ジェノヴァ→アムステルダム→ロンドン→ボストン→ニューヨーク→ロスアンジェルス】

これも例外はあるでしょうが、ここ数百年の説明にはなっているでしょう。もっともにあまり実証的とはいえませんが。


ここで、自分がしばらく前に見つけたと思われる都市の法則を付け加えておきましょう。

正確にいえば、「ある国家(国民国家)の内部では、南部のほうが北部より貧しい」という法則です。ここで貧しいというのは一人当たりのGDPが低いという意味で、市場経済的に貧困であるという意味以外ではありません。

例を挙げてみましょう。
ベルギーは北部(フランドル地方)のほうが豊かで、ブリュッセル以南は貧しい。ドイツ。フランクフルト以南が貧しい。イタリアでは、北部同盟(ミラノ、トリノ、ヴェネチア、旧ロンバルディアです)が豊かで、ローマ以南は相対的に貧困。
中国はどうか。香港は植民地であったので除くと、上海以南は所得はより低い。
アメリカ。南部のほうが貧しい。日本は所得が低いのは沖縄。南九州も豊かではない。といっても北日本も豊かではないが。インドは、大都市が散らばっている。しかしバンガロールより南は民族紛争もあり貧困。韓国。北部のソウルに冨が集中している。

もちろん当てはまらない国家もありますが、かなり明確に言える傾向だと思われます。

これはすでに社会学上でどなたかが言ってらっしゃるのかもしれません。だとしたら、ただ自分が知らないだけですね。それならそれで結構! そうでなければ、「田中の都市の法則」になりますかね・・・誰かが見つけてますよね、、、さすがに。



(*注1)
ジャック・アタリは、ミッテラン政権の際の大統領特別補佐官。また思想家、経済学者。現在はサルコジの諮問委員会としてアタリ政策委員会をひきいる。

(*注2)
ジャック・アタリ、『21世紀の歴史』、p.61以降参照。

21世紀の歴史――未来の人類から見た世界
作品社
ジャック・アタリ


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この記事へのコメント

mazda
2009年01月11日 10:48
今年も、どうぞよろしくです。

都市の法則、しりませんでした。

「南西発展の法則」と
「田中の都市の法則」
は、相関性があるのかも知れませんね。

西にちょっとブレるのはコリオリの力でしょうか(笑)
田中公一朗
2009年01月12日 13:10
お久しぶりです! こちらこそよろしく~

コリオリの力かぁ。ずいぶん大きいんですね 笑 南西の法則と、南北の法則は逆相関?かしら。

もちろん、これは「そういう現象が観察できる」という意味で、ある地域は貧しくていいのだ、という意味ではありません。念のため~ 

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