【書評】村上春樹 『1Q84』 BOOK1,2 Little People Alive


1Q84 BOOK 1
新潮社
村上春樹


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きわめて異例な売れ方をしている『1Q84』。

短く書きます。

村上春樹さんの過去のファンは、やや困惑するでしょう。
というのも、
登場する自分たちがなにかに巻き込まれてゆく、というパターンを
取りつつも、主体的に行動をするからです。

また暴力やなまなましい性も出てきますから。

しかし、この「主体性」が見事にクロスしてゆきます。とくにBOOK2は
ストーリーが見事に滑空。


そして、「リトル・ピープル」というアイデアが秀逸でしょう。これをどう捉えるかは
いろいろと可能だと思います。たとえばアニミズムや原神道的なものと考えるなら、
意外にも宮崎駿さんのアニメーションとも基本的な発想が似てきます。

いや意外ではないのかもしれません。

日本地域における資本主義と宗教の関係を、深く深く掘り下げると
「アニミズムという大油田」に向き合うことになるでしょうから。


村上春樹さんの"傑作"ともいえるでしょうが、これだけの小説は
年間にもそうないと思われます。


気になるとことがあるとすれば、ユング的な考え方をベースにしているところでしょう。


秋に発売されるという、BOOK3も個人的には期待しています。
いやもっと続くのかもしれません。BOOK4?


この作品で、
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』という作品と並び、
自ら、『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』を抜き去った、
こう呼んでもいいのではないでしょうか。



(おまけ)

バッハの『平均律クラヴィーア』を念頭に置いているふしがあります。
(本文に言及あり)
同曲は、24の前奏曲と24のフーガ、計48曲から出来ています。

だとすると、BOOK1、2、それぞれが24章ですから、

いちおう完結していることになります。



また、さまざまなクラシック、ジャズや映画、小説の引用であふれかえっています。
それだけで、年間の授業ができそう。1年では足りないかしら。

もちろん、オーウェルの『1984』がその核心にあると断定していいでしょう。
(これも本文で言及あり)。







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