待つのはデフレか、インフレか? De-Inflation 

さて、これからの10年程度を考えた場合に、世界の経済はインフレになるのか、デフレになるのかを考えてみよう。もちろん、ここからはメモ書きのようなものにしかならざるをえないけれど。

まず、商品の価格は、需要と供給で決まる。たとえそこには理不尽な要素や非合理的な要素が存分にあっても。

ということは、需要量と供給量を正確に見積もればいい。


需要 : まず世界の人口は年間1億人弱の割合で増えている。そして、豊かな層も増えている。中間層の割合が変わらなくても、大幅に実数としては大幅な増加になる。購買力の総量は日に日に強力になってゆく。実質購買力の増加割合を考える。それと通貨量。

供給 : 天然資源、人的資源、生産物、サービス、そして食糧(食糧は生産物に計上しないでおく)。


これだけ、であるならば数学的に難しいことではない。

しかし、この価格変動予想が難しいのは、シンプルな関数として考えることができないからだ。

たとえば、少しの人口増や貨幣量の増減が、価格にきわめて大きな影響を即座に与える。教育のような生産性と関連する要因がいったいどのように効果を発揮するか、しないかを計測し、予想する必要もある。

となれば、需要と供給といった、貸し方借り方のような会計学的思考では限界があるだろう。



2008年というのはきわめて重要な年である。

というのは、原油や食糧価格の値動きが、需要や供給の変化をはるかに超えていたからだ。一方で、土地価格や穀物価格が激しく上昇し、そして激しく下降した。しかし、それ以外の消費財の価格はむしろデフレ気味で落ち着いていたともいえる。
画像
(ブルームバーグより。商品先物市場の代表的な指数。縦軸は%)

予想が難しいということがいいたいのではない。突然台風が起きるようなものであり、それは人の行動が原因になりうる台風なのだ。

この図でいえば、これほど短期間の間に、まさか人口の増減や穀物消費の増減が変わるはずがない。

ではなぜ先物指標はこれほどまでに落ち込んだのか?(ほとんどの人にとってはいいことだ!) これほどの値動きは<論理的>ではない。<理性的>でもない。

では、ちょうどアカロフとシラーのように、「物語」を持ち出せばいいのか?


そうではないだろう。

物語は構成され、構築されてゆくもので、いつも書き換えられてゆくのが物語だから、その書き換えシステムに注目しなければならないからだ。物語が書き換わる、そのプロセスに注目することで、経済のプラットフォームがわかるかもしれない。

アニマルスピリット
東洋経済新報社
ジョージ・A・アカロフ


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そしてこれこそ、心の生成プロセスなのではないか? このプロセスはナラトロジーで理解していることも関連が深いだろう。

 


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