アフォリズム、その32

夜が朝をつくる。


コンピュータに依存すればするほど、感性や感覚、勘は衰える。「これはなんとなく変だ」と思うことが少なくなる。たとえば道を歩くときにGPSに頼っていると、「こちらのほうかもしれない」と直感で目的地を探す能力は衰える。


内面の声。


しかし、コンピュータによって「どの情報が必要か」を手早く選びとる、その感覚は発達している。感性そのものが全面的に衰退しているのではない。


人間の身体、人体は、自然界の中でその感性が鍛えられるような構造デザインになっている。そういう生き物だろう。情報やエネルギーを取り入れるとき、理性や合理性だけに依存しているのではない。



いま、もっとも必要なことは、感覚を鍛えることだ。これはスクリーンやウェブだけでは養成しにくい能力だろう。初対面の人に会うこと、身体を動かすこと、感覚を揺さぶるような経験をすること。
この一見「古臭い」ことがいまもっとも必要だ。


ファッションデザイナーがダメ出しをするとき、そこに明確な理由はない。経営計画を変更すべし、という経営者はしばしば直感で判断している。そしてあとから理由を考える。
この道はどうも危険そうだ、と心に浮かぶことが、正しかったりする。登山者はこの感覚が異常に発達する。


もし、内面のメッセージを聴き間違えると、人は感覚そのものを疑うようになる。


夜が朝をつくる。しかし朝は夜をつくらない。






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック