オバマ、サービス・パック1 Obama's Service Pack1

とにかくやれることはなんでもやる体勢を見せているオバマ政権。

2月26日には、金融危機への対策を増額。2009年度(会計年度)は約170兆円にまで膨らみました。とくに中心は医療改革でしょう(しかしこれはすぐには効かない)。それから、高所得者への増税。このへんが今回のサービス・パック1の内容でしょう。もちろん、持ち家対策も同時に出しています。


これがどの程度機能するか、いまの段階では自分にはわかりませんが、「なにかをしようとしていること」はわかる。



で、
EUや中国、日本、その他の各政府の新規の経済対策への支出総額は、いったいいくらになるか見当がつきませんが、EUゾーンがざっと70兆円、中国が50兆円、東アジアが概算で50兆円とするとこれは足し算です。それもずいぶん大規模で、どんぶり勘定的な足し算です。単位が違うんじゃないかと思うほど。
(本来は単に足し算だけでは規模は計れないでしょうが)。

この350兆円(日本円にしたら、です)もの支出をすると、まず心配になるのは、政府はそんなにお金を持っているのか?ということでしょう。

もっていないですね。

それで政府が赤字になり、債権を発行する。国債です。つまり借金。

借金が出来るということは信用がそれだけ政府にはあるということでしょうが、あまりに借金がかさむと、お金を借りにくくなる。さらに政府への信用ががくんと落ちる。

政府は日々いろいろな支払いをしています。公務員の給与や社会保障、公共事業の支払いですね。そこは家計や企業と同じです。もしお金が足りなくなると、借金をします。そのときにどこからも借りれないのがデフォルト(債務不履行)です。企業でいえば「倒産」(民事再生法適応)。最近では2000年にアルゼンチンが経験しています。




いまやっていることは、副作用がきわめて大きい点滴、ということでしょう。アナキフラシーにはならないでしょうが(それは避けられている)、自家中毒になるかもしれません。

まるで多剤耐性菌のような金融危機。個別の政策ではもはや効果はない。そういう意味では今回の経済危機を多耐性恐慌multi-resistant crisisと呼んでみたくなります。


(補)
3月4日付け、日経新聞朝刊によると、「公的資金注入」が世界で100兆円に迫るという。

世界的な金融危機を受け、主要国による金融機関への公的資金の資本注入額が100兆円に迫っている。金融機関の経営基盤を強化し、金融システムを安定させて危機の波及を抑える狙いだ。日本の金融危機時に注入した金額の約8倍に相当し、危機の深刻さを示している。金融機関の損失拡大で公的資金の注入額はさらに膨らむ公算が大きく、各国の財政を圧迫しつつある。
 公的資金による資本注入は、国が金融機関の株式を買うなどの方法で資本を入れることを指す。金融システムを守るとともに一般企業や個人への融資などを促す狙いがある。日本は1990年代後半の金融危機を封じ込めるため、当時、約12兆円の資本を注入した。 (07:35)
(引用終わり)


新聞記事のほうは、公的資金注入を受けた日米欧の金融機関として:

アメリカ=74兆円(シティーバンク、ファニーメイ、AIG)
欧州  =16兆円(UK→RBSなど、フランス→BNPパリバ、ドイツ→コメルツ、スイス→UBS)

を挙げています。

実際に「注入」された資金だけで、これだけはあるということです。東欧を中心にIMFから融資を受けているのも見逃せません。これに大規模な「財政政策」を多くの政府が実施。

私的部門とは異なり、公的な部門は大量の貸し出し時代になっているということでしょう。

(3月4日、記)



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